田中健史朗
2単位
保育科
履修系統図番号 | 9C-2005 |
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科目区分 | 専門教育科目 |
必修、選択の別 | 選択 教職必修(小) |
授業形態 | 講義 |
到達目標 | ・生徒指導に求められる基礎的な知識や視点に基づき,児童生徒の指導を考えることができる。
・生徒指導にかかわる事例検討に積極的に取り組み,児童・生徒の発達段階や状況に応じて実践計画を立てることができる。 ・生徒指導の現状を分析し,今自分に必要なスキルが何か説明することができる。 ・生徒指導の理論を教育実践に応用することができる。 |
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授業概要 | 学校には不登校やいじめ,非行,発達障害といった様々な課題を抱える児童・生徒が在籍しており,学校教員にはそのような児童・生徒の発達や心の問題を理解した教育・指導・支援が求められている。そのため,本講義では児童・生徒の発達や心の問題を臨床心理学,発達心理学,教育心理学の観点から学ぶことを通して理解することを目的とする。さらに,不登校や非行などの事例についてグループ討議やロールプレイ,臨床心理学の視点から解説を通して,学校システムのなかで地域資源を活用してどのような関わりを行うことができるのかという実践的な知識の習得を目的とする。授業は原則対面授業で実施し,毎回の授業中に小レポートが出される。適宜オンラインシステムも活用する。 |
学習内容 | ||
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回数 | 内容 | 学習のポイント(事前事後の学習を含む) |
1回 | 第1回:学校における「問題行動」の現状(いじめ・不登校・暴力行為・自殺・中途退学)
・児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果を解説する。 ・教育課程を生徒指導の観点から分析する。 |
学校における「問題行動」の現状について調べる。 |
2回 | 第2回:生徒指導とは何か:生徒指導の機能と意義
・生徒指導提要について解説する。 ・児童生徒の権利について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・自身が体験した学校教育について振り返る。 |
3回 | 第3回:児童生徒の発達段階と生徒指導の方法
・ピアジェの認知発達論から児童への生徒指導方法を解説する。 ・エリクソンの発達論から思春期心性を解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・発達理論について振り返る。 |
4回 | 第4回:キャリア教育・進路指導
・キャリア教育で育成する能力(4領域8能力)について解説する。 ・キャリア教育の教育課程上の位置づけについて解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・自身が体験した進路指導を振り返る。 |
5回 | 第5回:多様な背景をもつ児童生徒への生徒指導(1):知的能力障害
・ICD-11における神経発達症の位置づけについて解説する。 ・知的能力障害を抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・発達障害について調べる。 |
6回 | 第6回:多様な背景をもつ児童生徒への生徒指導(2):自閉スペクトラム症
・自閉スペクトラムを抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。 ・二次障害について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・自閉スペクトラム症について調べる。 |
7回 | 第7回:多様な背景をもつ児童生徒への生徒指導(3):限局性学習症・注意欠如多動症
・限局性学習症を抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。 ・注意欠如多動症を抱える児童生徒への生徒指導方法について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・限局性学習症・注意欠如多動症について調べる。 |
8回 | 第8回:家庭・地域との連携:児童虐待
・発達障害を抱える子どもの保護者の心理について解説する。 ・児童虐待の現状について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・家庭の多様性について調べる。 |
9回 | 第9回:不登校(1):居心地の良い学級づくり(未然防止)
・学級経営のポイントについて解説する。 ・未然防止に取り組む事例を紹介する。 |
・前回の授業を振り返る。
・居心地の良い学級づくりについて調べる。 |
10回 | 第10回:不登校(2):早期発見・事後対応
・ICTを活用した心の健康観察の事例を紹介する(甲府市:きもちメーター)。 ・不登校支援のポイントについて解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・不登校対応について調べる。 |
11回 | 第11回:いじめ(1):いじめ防止対策推進法の正しい理解
・いじめ防止対策推進法について解説する。 ・いじめの認知について具体事例を用いて検討する。 |
・前回の授業を振り返る。
・いじめ防止対策推進法について調べる。 |
12回 | 第12回:いじめ(2):いじめ事案の対応(修復的対話)
・いじめ未然防止の取組みついて解説する(大阪府吹田市教育委員会の取組み)。 ・いじめ事案発生後の指導方法について解説する(修復的対話)。 |
・前回の授業を振り返る。
・修復的対話について調べる。 |
13回 | 第13回:現代的課題への対応(1):インターネット問題関する課題
・インターネット上の問題とその対応について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・インターネット利用に関する課題について調べる。 |
14回 | 第14回:現代的課題への対応(2):性に関する課題
・性の多様性,性暴力について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・性の多様性に関する課題について調べる。 |
15回 | 第15回:チームとしての学校:組織的対応
・チーム学校としての生徒指導について解説する。 ・令和の日本型学校教育について解説する。 |
・前回の授業を振り返る。
・「チーム学校」「令和の日本型学校教育」について調べる。 |
16回 | 第16回:まとめおよび定期試験
・これまでの授業を総括する。 ・定期試験を実施する。 |
・前回の授業を振り返る。
・生徒指導の先駆的な取り組みについて調べる。 |
成績評価の方法・基準 | 毎回の授業で実施する小レポート50%
期末レポート試験50% |
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教科書・参考書 | 文部科学省 [編], 生徒指導提要 : 令和4年12月, Array, ISBN:9784491051758,
(2023年出版) 文部科学省 [編], 小学校学習指導要領 : 平成29年告示, Array, ISBN:9784491034607, (2018年出版) 文部科学省 [編], 中学校学習指導要領 8刷, Array, ISBN:9784827815405, (2017年出版) 文部科学省 [著], 特別支援学校幼稚部教育要領 ; 特別支援学校小学部・中学部学習指導要領, Array, ISBN:9784303124243, (2018年出版) |
履修条件 | なし |