法学(日本国憲法)  

 武田朋起

2単位

 保育科


履修系統図番号 2NPC-0104
科目区分 一般基礎教育科目
必修、選択の別 選択 教職必修(幼) 教職必修(小)
授業形態 講義

到達目標 日本国憲法がどのような法であるか、基礎的な事項(基本的人権、統治機構)を十分に理解し、それらを簡潔に文章化できることを目標とします。
また、憲法に関するニュースや新聞記事、時事問題の論点を的確に把握し、憲法問題に対して自らの意見を持てるようになることを目指します。
授業概要   日本国憲法は日本の全ての法の中で最も上位にある法です。本講義では、効果的な学習方法を指導しつつ、日本国憲法について実際の事例をもとに考察していきます。具体的にどのような権利が保障されているか、基本的人権を保障するための国の仕組みはどのようになっているか、アクティブ・ラーニング(ディスカッション、ディベート等)を取り入れつつ進めます。
  本講義では、数回の小テストを実施し、前回までの理解度の確認を行います。また、毎回の授業で使用する予定の資料データは授業開始以前にWEB上に掲載し、学習に活用できるようにします。授業内容に関する質問等については、教室内およびWEB上で受け付けており、翌週に回答する形で双方向型講義を行います。なお、講義計画は、受講生の希望等により内容や順序が変更することがあります。

学習内容
回数 内容 学習のポイント(事前事後の学習を含む)
1回 ガイダンス、憲法案内(日本国憲法の基本原理)
授業の到達目標、授業概要、授業計画を説明する。
憲法の意義、基本原理について概説する。
事前学習:シラバスと教科書の目次を熟読する。教科書2~10頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法の定義や目的、基本原理について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
2回 二つの憲法と天皇の地位
大日本帝国憲法と日本国憲法のちがい、天皇の位置づけについて解説する。
事前学習:教科書12~22頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、日本国憲法の特質について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
3回 基本的人権の考え方とその対象
人権の種類と保障される者について説明する関連する事例(マクリーン事件等)について解説する。
事前学習:教科書52~58頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、人権の種類や外国人・受刑者等に対する人権の制約について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
4回 自由権①平等権
憲法の要請する平等について説明し、関連する事例(尊属殺重罰規定事件等)について解説する。
事前学習:教科書66~77頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法14条の考え方や裁判所の判断について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
5回 自由権②内心の自由
思想・良心の自由と信教の自由について説明し、関連する事例(津地鎮祭訴訟等)について解説する。
事前学習:教科書88~93頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法19条・憲法20条の考え方について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
6回 自由権③表現の自由
表現の自由に対する規制の態様について説明し、関連する事例(税関検査事件等)について解説する。
事前学習:教科書94~102頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法21条の考え方と裁判例について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
7回 自由権④職業選択の自由
職業選択の自由の性質について説明し、関連する事例(薬事法事件等)について解説する。
事前学習:教科書112~114頁、140~144頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法22条・憲法27条の考え方について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
8回 社会権①生存権
生存権の内容について説明し、関連する事例(朝日訴訟等)について解説する。
事前学習:教科書130~134頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法25条の考え方について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
9回 社会権②教育を受ける権利
教育権と学問の自由の性質について説明し、関連する事例(旭川学テ訴訟等)について解説する。
事前学習:教科書108~109頁、134~139頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法23条・憲法26条の考え方について自分の言葉でまとめておく。(2時間)
10回 立法権と国会
国会の地位と組織、国会議員の立場について解説する。
事前学習:教科書154~168頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、立法権の定義、国会の組織についてまとめておく。(2時間)
11回 行政権と内閣
行政権の定義と内閣の組織、権限について解説する。
事前学習:教科書186~200頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、行政権の範囲、内閣の権限についてまとめておく。(2時間)
12回 司法権と裁判所
司法権の作用と裁判所の組織について解説する。
事前学習:教科書206~218頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、裁判所の組織、違憲審査制度の意義についてまとめておく。(2時間)
13回 国の政治と地方の政治
国と地方公共団体の関係、首長と議会の関係、住民の権利について解説する。
事前学習:教科書230~236頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、地方自治の意義、地方公共団体の組織についてまとめておく。(2時間)
14回 戦争の放棄と憲法9条
憲法9条の解釈と自衛隊の位置づけ、自衛権について解説する。
事前学習:教科書38~50頁を精読し、難読語の意味を調べておく。(2時間)
事後学習:ノートを整理し、憲法9条と自衛隊の関係についてまとめておく。(2時間)
15回 定期試験 事前学習:教科書および自身のノートをもとに、日本国憲法全般について復習して定期試験に備える。(2時間)
16回 総括講義
定期試験の総評と解説、講義内容の振り返り
事後学習:法学の授業を振り返る。教科書の未読部分を読み終える。(2時間)

成績評価の方法・基準 定期試験  60%
講義中に行う小テスト  40%
教科書・参考書 【教科書】毛利透『グラフィック憲法入門(第3版)』(新世社、2024年)(2300円+税)
【参考文献】六法など必要な資料等は電子データの配付や、掲載しているリンク情報の提供を行う。
履修条件 特になし(本科目に関心と熱意のある履修生の参加を期待しています。)
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