子ども家庭福祉  

 田中結香

2単位

 保育科


履修系統図番号 6C-1015
科目区分 専門教育科目
必修、選択の別 必修 保育士必修
授業形態 講義

到達目標 1.現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷について理解する。
2.子どもの人権擁護について理解する。
3.子ども家庭福祉の制度や実施体系等について理解する。
4.子ども家庭福祉の現状と課題について理解する。
5.社会的養護や児童虐待,障害のある子どもや非行等の関連事項について理解したり,保護者対応や地域の子育て支援の必要性について理解する。
授業概要   本講義は,子ども家庭福祉の諸課題と制度や実践に関する必要な知識や倫理等を学ぶ。その方法として,実際に現代社会の問題を取り上げ,専門職と視点で検討したり,データやグラフ,新聞記事等を読み取り,考える力を養う授業を行う。また、内容に応じて、演習やグループワーク等のアクティブラーニングを取り入れた方法で講義を進める。
  本講義は,地域包括支援センター・在宅介護支援センター・病院・行政の社会福祉士,精神保健福祉士,介護支援専門員としての実務経験を持つ教員が,社会福祉各分野における現状と基礎理論,福祉の実施体制等の実際について指導する。
  本講義は,状況によってオンライン教材等を用いた遠隔授業を行う。

学習内容
回数 内容 学習のポイント(事前事後の学習を含む)
1回 オリエンテーション(授業内容,評価方法・基準)
第1章  児童福祉とは何か
  1)児童とは何か
  2)児童福祉とは何か
・「児童」とは何か,「福祉」とは何か,「児童福祉」とは何かについての共通理解を行う

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:「児童」とは何か,「福祉」とは何か,「児童福祉」とは何かについてまとめる(150分)
2回 第2章  児童福祉の課題-現代社会の子どもの生活
  1)子どもの生活環境の変化
  2)子どもの成長や発達をめぐる問題
  3)子育てをめぐる問題
・現代社会における子ども家庭福祉の課題について考える

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:現代社会における子ども家庭福祉の課題についてまとめる(150分)
3回 第3章  児童福祉の理念-子どもの権利・大人の責任
  1)児童福祉理念の国際的動向
  2)日本における児童福祉の理念
  3)子どもの権利条約の意義と内容
・子どもの権利条約から子ども家庭福祉の理念を理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:子どもの権利条約のポイントや児童福祉の理念についてまとめる(150分)
4回 第4章  児童福祉の歴史
  1)近代以前の時代における児童保護
  2)明治初期の児童保護対策
  3)児童保護事業のはじまり
  4)児童保護にかかわる制度・政策
  5)戦時下,児童保護の中断
  6)児童福祉法の成立とその後
・子ども家庭福祉の歴史を学ぶことで,子ども家庭福祉の理念や内容の理解を深める

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉の歴史の中で重要なポイントについてまとめる(150分)
5回 第5章  児童福祉および関連施策の体系
  1)児童福祉および関連施策の対象
  2)児童福祉および関連施策の諸形態
  3)児童対策にかかわる主な法律
  4)児童福祉および関連施策の全体像
・子ども家庭福祉に関連する法律を理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉に関連する法律についてまとめ,理解する(150分)
6回 第6章  児童福祉の法制度-児童福祉法を理解する
  1)児童福祉法の構成
  2)児童福祉施設および事業
  3)児童福祉の機関と児童福祉実施のしくみ
  4)児童福祉の財政
・児童福祉法を理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉法のポイントについてまとめる(150分)
7回 第7章  保育
  1)保育をめぐる状況
  2)子ども・子育て支援制度
  3)保育所・認定こども園-教育・保育給付
  4)地域型保育給付
  5)地域子ども・子育て支援事業
・子ども家庭福祉分野における保育の状況について理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉分野における保育の状況についてまとめる(150分)
8回 第8章  児童養護問題
  1)社会的養護のしくみ
  2)要保護児童の動向
  3)児童虐待
  4)社会的養護の現状
  5)児童養護問題の今後の課題
・子ども家庭福祉分野における児童養護問題について理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉分野における児童養護問題についてまとめる(150分)
9回 第9章  非行問題
  1)非行とは
  2)少年非行の歴史的動向
  3)非行少年保護にかかわる法制度
  4)非行少年への対応
  5)非行の要因と背景
  6)非行少年の自立支援
・子ども家庭福祉分野における非行問題について理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉分野における非行問題についてまとめる(150分)
10回 第10章  障害児福祉
  1)障害のある子ども
  2)障害児福祉の制度
・子ども家庭福祉分野における障害児問題について理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉分野における障害児問題についてまとめる(150分)
11回 第11章  子どもの遊びの保障
  1)子どもの「遊び」
  2)子どもの「遊び」をめぐる問題
  3)子どもの「遊び」を保障する場と制度
  4)「子どもの権利」としての「遊び」
・時代の変化とともに変わる子どもの遊びに焦点を当て,現代の課題について考える

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:子どもの遊びから現代社会の課題について考察する(150分)
12回 第12章  児童福祉の専門職
  1)児童福祉にかかわる専門職
  2)保育士制度の歴史と意義
・子ども家庭福祉分野における専門職と多職種連携の必要性について理解する

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:児童福祉分野における様々な事例で協働・連携する専門職について確認し,多職種連携の必要性について考察する(150分)
13回 第13章  世界の子どもたち
  1)世界がもし100人の村だったら
  2)子どもの権利
  3)世界の子どもの福祉を考える
・世界における子ども家庭福祉の課題について考える

事前学習:教科書の該当ページの熟読(90分)
事後学習:世界における子ども家庭福祉の課題についてまとめ,考察する(150分)
14回 子ども家庭福祉の社会における問題について考える
  1)新聞記事から現代社会における子ども家庭福祉の問題について,保育者の視点から考察する
・現代社会における子ども家庭福祉の問題について,実際の事例から保育者の視点で考察する

事前学習:事前に収集した新聞記事をまとめる(90分)
事後学習:現代社会における子ども家庭福祉の問題について,新聞記事から読み取り,自身の考えをまとめる(150分)
15回 定期試験
16回 総括講義 ・保育士・幼稚園教諭の視点から,子ども家庭福祉の課題について総合的に考える
・授業評価
・定期試験の解答説明と振り返り

事前学習:これまでの講義で学んだことをもとに,保育士・幼稚園教諭として「子ども家庭福祉」を学ぶ意義について考察し,400字程度でレポートにまとまる。(120分)
事後学習:講義全体を振り返り,保育士・幼稚園教諭として「子ども家庭福祉」を学びどのように実践に活かしていけるかについて考察し,400字程度でレポートにまとめる。(120分)

成績評価の方法・基準 筆記試験  70%
課題提出  20%
リアクションペーパー  10%
教科書・参考書 教科書:
「子どもと家庭の福祉を学ぶ《第3版》」  有限会社ななみ書房発行  (2,400円+税)
「事例で楽しく学ぶ  子ども家庭福祉」  中央法規出版株式会社  (2,000円+税)
「ひと目でわかる  保育者・ソーシャルワーカーのための子ども家庭福祉データブック202
5」  中央法規出版株式会社発行  (¥1,300円+税)
履修条件 特になし
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