田中結香
2単位
保育科
履修系統図番号 | 6C-1010 |
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科目区分 | 専門教育科目 |
必修、選択の別 | 選択 保育士必修 |
授業形態 | 講義 |
到達目標 | 1.社会福祉の歴史的変遷を理解し,説明することができる。
2.社会福祉の法律や制度を理解し,説明することができる。 3.保育士・幼稚園教諭としての対人援助の基本や権利擁護の概念を理解し,実践に活かすことができる。 4.現在の社会福祉分野における動向と課題を理解し,保育士・幼稚園教諭の視点で考えることができる。 |
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授業概要 | 本講義は,欧米と日本の社会福祉の歴史や戦後のわが国における社会福祉の役割を理解する。また,社会福祉の制度や法体系についての考え方,権利擁護の視点や対人援助の基本的技術について学ぶことを目的をする。
資料を中心に進めるが,順番が前後することもある。資料に書かれている内容について,実際の現場での実践を例に説明したり,現場での写真や映像等も活用したりしながら(個人を特定できないよう加工修正),内容をわかりやすくしていく。配布資料の理論について現場の実践内容を踏まえて説明し,実践と理論の循環を意識して進めていく。また,実践に即した課題も取り入れながら進めていく。教員が説明するだけの一方通行の講義ではなく,内容に応じて演習やグループワークなどのアクティブラーニングを取り入れた方法で講義を進める。 本講義は,地域包括支援センター・在宅介護支援センター・病院・行政の社会福祉士,精神保健福祉士,介護支援専門員としての実務経験を持つ教員が,社会福祉各分野における現状と基礎理論,福祉の実施体制等の実際について指導する。 本講義は,状況によってオンライン教材等を用いた遠隔授業を行う。 |
学習内容 | ||
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回数 | 内容 | 学習のポイント(事前事後の学習を含む) |
1回 | ガイダンス・オリエンテーション
「保育士・幼稚園教諭における社会福祉の意義」 |
・社会福祉という科目は何を学ぶのかの理解
・社会福祉を学ぶ意義のとは何かの理解 事前学習:「社会福祉」とはどのようなイメージかを考え,400字程度でレポートにまとめておく。(90分) 事後学習:講義受講前と後の「社会福祉」に対する理解の違いについて振り返り,まとめる。(150分) |
2回 | 第1部:社会福祉の意義と歴史的変遷①
「現代社会と地域生活」 |
・地域や家庭内で起きていることへの認識
・身近な社会情勢への理解 事前学習:社会生活の中での福祉的課題についてまとめておく。(120分) 事後学習:社会福祉の捉え方について,講義で学んだことを中心に考察する。(120分) |
3回 | 第1部:社会福祉の意義と歴史的変遷②
「社会福祉の理念と概念」 |
・社会福祉の構成要素と基本構造
・社会福祉を支えている思想 事前学習:社会福祉の存在意義について考察し,まとめておく。(90分) 事後学習:社会福祉と社会保障の関連について考察する。(150分) |
4回 | 第1部:社会福祉の意義と歴史的変遷③
「欧米と日本の社会福祉の源流と展開」 |
・社会福祉の源流及び発展と展開
・社会福祉三法及び社会福祉六法 事前学習:福祉三法,福祉六法について調べておく。(90分) 事後学習:海外での社会福祉の源流がどのように日本に影響を与えたかについて考察しまとめる。(150分) |
5回 | 第1部:社会福祉の意義と歴史的変遷④
「子どもの権利と子ども家庭福祉」 |
・子どもの権利とは
・子ども家庭福祉について 事前学習:子どもの権利とは何か考えまとめておく。(90分) 事後学習:子ども家庭福祉の課題について現在の社会情勢から考え,解決方法について考える。(150分) |
6回 | 第2部:社会福祉のの制度と実施体系①
「社会福祉の制度と法体系,社会福祉行財政と実施機関」 |
・社会福祉の法体系
・社会福祉に関連する行政機関 事前学習:社会福祉関連する法律や地方公共団体の社会福祉行政機関について調べておく。(90分) 事後学習:社会福祉に関連する各法律の特徴や社会福祉行政機関の役割を復習しまとめる。(150分) |
7回 | 第2部:社会福祉の制度と実施体系②
「社会福祉施設と社会福祉専門職」 |
・社会福祉施設の種類と役割
・保健・医療・福祉に関連する専門職 事前学習:社会福祉施設の種類及び保健・医療・福祉に関連する専門職について調べておく。(90分) 事後学習:各社会福祉施設の役割及び保健・医療・福祉に関連する専門職の役割についてまとめる。(150分) |
8回 | 第2部:社会福祉の制度と実施体系③
「社会保障及び関連制度」 |
・社会保障とは何か
・社会保障に関連する制度 事前学習:社会保障とは何かについてまとめておく。(90分) 事後学習:社会保障の意義についてまとめる。(150分) |
9回 | 第3部:社会福祉における相談援助①
「相談援助の理論」 ~ディスカッションとグループワーク~ |
・相談援助の定義と意義
・保育に必要な相談援助 ・保育ソーシャルワーク 事前学習:相談援助とは何かについて調べてまとめておく。(90分) 事後学習:保育分野に必要な相談援助の意義について保育ソーシャルワークの技術から考察する。(150分) |
10回 | 第3部:社会福祉における相談援助②
「相談援助の機能」 ~ディスカッションとグループワーク~ |
・相談援助の機能
事前学習:保育分野に必要な相談援助とは何かについてまとめておく。(90分) 事後学習:個人と地域の関連について相談援助の視点からまとめる。(150分) |
11回 | 第3部:社会福祉における相談援助③
「相談援助の対象と方法」 ~ディスカッションとグループワーク~ |
・相談援助の方法と技術
・相談援助の展開過程 事前学習:相談援助の展開過程の流れを調べておく。(90分) 事後学習:相談援助の定義をふまえ,対象者への働きかけの方法について保育ソーシャルワークの視点から考察する。(150分) |
12回 | 第4部:社会福祉における権利擁護
「権利擁護の支援と方法」 |
・成年後見制度と日常生活自立支援事業
・権利擁護を行うシステム 事前学習:成年後見制度・日常生活自立支援事業について調べる。また,「権利擁護」の概念について考え,400字程度でレポートにまとめておく。(120分) 事後学習:保育士・幼稚園教諭に必要な「権利擁護」の視点について,アドボカシーの概念も踏まえてまとめる。(120分) |
13回 | 第5部:社会福祉の動向と課題①
「少子高齢社会における子育て支援」 |
・少子高齢社会への対応
・社会的包摂の実現に向けて ・地域福祉の推進 事前学習:少子高齢社会の課題について調べてまとめておく。(90分) 事後学習:保育士・幼稚園教諭の視点から,少子高齢社会の課題への対応方法について,社会福祉で学んだ概念をもとに考察する。(150分) |
14回 | 第5部:社会福祉の動向と課題②
「社会における福祉的な課題を考える」 ~ディスカッションとグループワーク~ |
・少子化・待機児童・児童虐待・子どもの貧困等について,保育士・幼稚園教諭の視点で考える
・保育ソーシャルワークの必要性について 事前学習:社会生活における子ども福祉に関連する課題を調べ,問題点と解決すべき方法について考え,まとめておく。(120分) 事後学習:社会生活における子ども福祉に関連する課題について,保育士・幼稚園教諭の視点かrあ,保育ソーシャルワークの概念を用いてどのように介入すべきか考察しまとめる。(120分) |
15回 | 定期試験 | |
16回 | 総括講義 | ・保育士・幼稚園教諭の視点から,社会福祉の必要性について総合的に考える
・授業評価 ・定期試験の解答説明と振り返り 事前学習:これまでの講義で学んだことをもとに,保育士・幼稚園教諭として「社会福祉」を学ぶ意義について考察し,400字程度でレポートにまとまる。(120分) 事後学習:講義全体を振り返り,保育士・幼稚園教諭として「社会福祉」及び「保育ソーシャルワーク」を学ぶ必要性について考察し,400字程度でレポートにまとめる。(120分) |
成績評価の方法・基準 | 定期試験(筆記)60%
課題提出 30% リアクションペーパーの提出10% |
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教科書・参考書 | 教科書:
「改定1版最新 保育士養成講座 第4巻 『社会福祉』」全国社会福祉協議会発行(¥1,900円+税) 「ひと目でわかる 保育者・ソーシャルワーカーのための子ども家庭福祉データブック2025」 中央法規出版株式会社発行 (¥1,300円+税) |
履修条件 | なし |