運動生理学  

 鈴木睦代

2単位

 食物栄養科栄養士コース


履修系統図番号 6N-2010
科目区分 専門教育科目
必修、選択の別 選択 栄養士必修
授業形態 講義

到達目標 1.専門職として働く場に注目し、健康維持・増進の意味を正しく理解し説明できる。
2.日常の消費エネルギーの測定法を実践できる。
3.自分の身体組成を説明できる。
4.健康維持・増進を目的とした栄養と競技スポーツの栄養との違いを説明できる。
授業概要   これからの栄養士は、健康の保持増進、生活習慣病予防における運動、身体活動の重要性についての理解が必要とされる。健康の保持増進、生活習慣病予防においては、栄養に関する知識とともに運動に関する知識も必要である。このような観点から身体運動の仕組みからエネルギー代謝への影響など運動を行った際に生じる変化について修得する。
  また、運動の種類や方法、運動の効果などの面から運動処方についても理解する。また、アスリートに対し競技力向上やコンディショニングを目的として栄養学からマネジメントを行うために、運動と食事の関係、栄養・食事の重要性を理解する。 
  本教科の担当教員は、管理栄養士・公認スポーツ栄養士として病院・介護老人施設・保育園・スポーツ現場で栄養管理・給食管理の経験がある。現場経験を活かし事前・事後学習を元に専門職として働くために必要な知識とつながるフィードバックを行い、ディスカッションを取り入れた授業を展開していく。
  本授業は、状況によって、オンライン教材等を用いた遠隔授業を行う。

学習内容
回数 内容 学習のポイント(事前事後の学習を含む)
1回 ガイダンス
講義の概要と目標について
健康の維持・増進と運動・栄養・休養について
講義の概要や目標を確認し、運動・栄養・休養が健康の維持・増進について説明できる。
事前学習:テキストはじめに・第12章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(40分)
事後学習:授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
2回 安静時と運動時のエネルギー代謝 安静時と運動時のエネルギー代謝について説明できる。活動時代謝、運動強度、動作強度、身体活動レベルについて説明できる。食事誘発性熱産生について説明ができ。活動内容を記録しエネルギー消費量の算出が実践できる。
事前学習:テキスト第1章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。生活時間調査(平日・休日)を実施し、調査票に記入する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
3回 運動と身体組成 身体組成の測定意義や構成要素を説明できる。体脂肪率の測定方法とその特徴について説明できる。身体組成の変化に及ぼす運動の影響について説明できる。
事前学習:テキスト第2章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
4回 消費エネルギーの測定・算出演習
(生活時間調査と消費エネルギーの算出)
体組成の測定実習①
自身の生活時間調査(平日と休日)から消費エネルギー量を知り、コンピュータを用いて、消費エネルギー算出の仕方を実践できる。
事前学習:METSを用いたエネルギー消費量の求め方を復習しておく(30分)
事後学習:2日間の生活時間調査と消費エネルギーの結果をレポートの提出形式(目的、方法、結果、考察)にまとめる(120分)
5回 消費エネルギーの測定・算出演習
(生活時間調査と消費エネルギーの算出)
体組成の測定実習①
InBodyによる体組成測定の方法と実施による評価の仕方を実践できる。
事前学習:身体組成について復習しておく(30分)
事後学習:体組成測定結果をまとめておく(30分)
6回 運動と骨格筋の機能 骨格筋のエネルギー供給系(ATP再合成系)について説明できる。筋疲労の原因について説明できる。
事前学習:テキスト第4章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
7回 運動と中間代謝・内分泌の機能 糖質・脂質・アミノ酸からATPを生成する過程について説明できる。運動時と食後の代謝とホルモンによる調節について説明できる。
事前学習:テキスト第5章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
8回 体力・運動能力に及ぼす栄養摂取の影響Ⅰ 糖質、たんぱく質、脂質が、身体の構成成分や運動時のエネルギー源となることを説明できる。
事前学習:テキスト第7章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行いディスカッションを行う。
9回 体力・運動能力に及ぼす栄養摂取の影響Ⅱ ビタミンやミネラルと運動との関連について説明できる。食事のタイミングや摂取内容が運動能力に及ぼす影響について説明できる。
事前学習:テキスト第8章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行いディスカッションを行う。
10回 体力・運動能力の性差と加齢変化 体力・運動能力調査における性差を比較し説明できる。女性の運動トレーニング実施の注意点について説明できる。成長・発達・加齢に伴う身体的変化と運動機能の変化について説明できる。体力・運動能力の調査からみる体力変化について説明できる。
事前学習:テキスト第9・10章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行いディスカッションを行う。
11回 健康関連体力・運動能力に及ぼす運動トレーニングの影響
健康の保持・増進のための身体活動・運動指導
体組成の測定実習②
骨格筋や呼吸・循環系のトレーニングに対する適応とその個人差について説明できる。
事前学習:テキスト第11・13章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
12回 環境と運動・栄養
体組成の測定実習②
ストレス時の生理的応答と運動・栄養について説明できる。温度による生理的応答と運動・栄養について説明できる。
事前学習:テキスト第6章について理解したこと、調べたこと、疑問点を挙げる。(30分)
事後学習:テキストの練習問題を解答する。 授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
13回 ロコモ度テスト実施による評価
InBodyによる体組成測定と評価
InBodyによる体組成測定と評価、ロコモ度テスト実施による評価とレポートのまとめ方について実践できる。    
事前学習:前回の体組成の結果を確認しておく。(20分)
事後学習:体組成測定結果(2回分)をレポートの提出形式(目的、方法、結果、考察)にまとめる。(120分)    
14回 運動選手と栄養
公認スポーツ栄養士によるスポーツ栄養サポートについて
運動と栄養(運動選手の食事、トレーニング期、試合期の食事、水分と電解質補給、サプリメント)について説明できる。
事前学習:テキスト7・8章を復習しておく。(30分)  
事後学習:授業で学んだこと、感じたこと、気づいたこと、質問をWeb Classに入力する。(60分) 入力内容は、次回の授業でフィードバックを行う。
15回 総括講義 提出レポートの講評、本授業のまとめ、授業評価の実施。

成績評価の方法・基準 レポート提出(2回)60%、授業への積極的な取り組み20%、提出物20%を含めて評価する。
教科書・参考書 教科書
樋口  満監修 「栄養・スポーツ系の運動生理学」  南江堂 (¥2,800)
参考文献
「世界一さら~っとわかる栄養学」高橋書店  (\1,250+税)
履修条件 履修条件なし
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