フード・サイエンスと健康   ~「食」を科学分解する~

 羽畑祐吾

2単位

 保育科


履修系統図番号 4NPC-0310
科目区分 一般基礎教育科目
必修、選択の別 選択
授業形態 講義

到達目標 ①より良い「食生活」を提供することで、「人々の健康」に貢献する意識を高める。
②「食物」が「人体」に与える影響を、科学的に理解する。
③食や健康に関する情報が溢れる中で、必要かつ正しい情報を選択できる知識と考え方を取得する。
④科学の進歩により、科学的常識も変わってきたことも認識し、状況に応じた客観的な判断や選択ができる知識や考え方を身につける。
授業概要   人が人らしく生活するために必要な三要素「衣・食・住」のうち、「食」は人の健康に最も直接的に影響を与えている。しかし、巷に溢れる「食」に関する情報は人々を惑わせさえもしている。人々の健康のために、「食」や「人」に関わる仕事を志す私たちがこれから何を為すべきかを、最新の科学情報や知見を題材に考えていく。さらに、多くの人との意見交換や議論を通じて、知識や考え方を深める。

  担当講師は、製薬業界で20年以上基礎研究を行ってきた経験を有する。それは、ヒトの「健康」を支える様々な「生体成分」の緻密な(分子レベルでの)解析であった。本講義は、三つの講からなるが、それぞれこれらの解析経験を活かした実務的教育となっている。

  本授業は、状況によって、オンライン教材等を用いた遠隔授業を行う。

学習内容
回数 内容 学習のポイント(事前事後の学習を含む)
1回 ガイダンス
  講義担当教員の自己紹介
  本講義の目的、授業の進め方についての説明

第零講 イントロダクション
「科学的常識」という情報について
・まず、科学的クイズで、科学の進歩により(科学的な)常識・情報は変わりうることを理解する
事前学習:「五感」「基本5味」「好き嫌い」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
2回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第一講 疾患と食生活(1)
「生活習慣病」
  最初の講義テーマは、現在社会において大きな問題の一つである「生活習慣病」について、その成因と背景について論じる
「遺伝的背景と生活習慣改善」
  「生活習慣病」に関して、薬物治療と生活習慣改善治療を比較した科学的データを基に、「生活習慣病」の成因について、さらに深く論じる
事前学習:「生活習慣病」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
3回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第一講 疾患と食生活(2)
「カロリー制限と糖質制限」
  第2回に引き続き、「生活習慣病」の生活習慣改善の治療に関して、異なる治療法で得られる効果も異なることを、科学的データと最新の科学的知見を交えて、論じる
事前学習:「生活習慣病」「治療方法」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
4回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第一講 疾患と食生活(3)
「ヒトは何故太るのか?」
第2回、第3回で論じてきた「疾患と食生活」の関連性を、ヒトの進化と日本の疫学的研究データを参照し、考察を深める  
  
事前学習:「ヒトの進化」「太る」「肥満」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
5回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第一講 疾患と食生活(4)
「血糖値と糖尿病およびその合併症」
  第2回から第4回の講義で論じてきた食習慣の改善による「生活習慣病」治療の科学的根拠を、「血糖値」をキーワードに、今一度整理する
事前学習:「微生物」「細菌(バクテリア)」「ウイルス」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
6回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第二講 微生物と健康(1)
「微生物とは何か」「生物の分類」
  病原菌だけではなくヒトの常在菌も含めて、ヒトの健康に微生物が密接に関わっていることを、まず論じる
「微生物と感染症 その一」
  微生物によるヒトの感染症について、器官・臓器別に概論していく
事前学習:「感染症」「病原体」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
7回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第二講 微生物と健康(2)
「微生物と感染症 その二」
  第6回に引き続き、微生物によるヒトの感染症について、器官・臓器別に概論していく
「ヒトの常在菌-腸内細菌叢-」
  最近注目されている腸内細菌叢の多種多様な機能を、市販の種々の機能性ヨーグルトや更年期障害に有効と言われているエクオールと絡めて論じる
事前学習:「腸内細菌(叢)」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
8回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第二講 微生物と健康(3)
「微生物に対するヒトの防御機構」
ヒトが本来備え持つ「免疫機能」と人類が見出した「抗生物質」の二つを微生物に対するヒトの防御機構として論じる
事前学習:「免疫」「抗生物質」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
9回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第二講 微生物と健康(4)
「腸内細菌叢とヒトの健康」
腸内細菌叢の劣悪化がヒトの健康状態に関与する最近の科学的データをもとに、腸内細菌叢とヒトの健康の関係について論じる
  
事前学習:「腸内細菌叢」「疾患」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
10回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第三講 味と匂い(1)
「視覚・味覚・嗅覚」
「呈味物質・匂い物質と受容体」
  ヒトの五感のうち、化学受容である味覚と嗅覚にフォーカスし、最新知見を交えながら、「食」に関する知覚について論じる
事前学習:「五感」「味」「匂い」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
11回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第三講 味と匂い(2)
「味覚に関するミニ実験 その一」
  官能試験的なミニ実験を通した実体験により、「食」に関する知覚(主に味覚と嗅覚)に関する理解を深める
事前学習:「味覚」「受容体」「呈味物質」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
12回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第三講 味と匂い(3)
「味覚に関するミニ実験 その二」
  第11回とは異なる官能試験的ミニ実験により、「食」に関する知覚(主に味覚と嗅覚)に関する理解をさらに深め、『におい』の行動における役割や「味わい・美味しさ」について考察する
事前学習:「味覚」「嗅覚」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
13回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第三講 味と匂い(4)
「味覚に関するミニ実験 その三」
  果物を用いたミニ実験を行い、視覚的かつ味覚的経験を通して糖度と比重の関係について理解を深める

事前学習:「甘味」「糖度」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
14回 前回講義の振り返り
・WebClassのアンケートに寄せられた前回講義の質問・感想を基に振り返りや補足説明を行う

第三講 味と匂い(5)
「味覚に関するミニ実験 その四」
  視覚的に異なる三種類の食品を作製、試食を通して、「視覚」と「味覚」の関連性について、考察する
  

  
    
事前学習:「味覚」「視覚」をキーワードに、入手可能な科学的情報をまとめておく(30分) 
 
事後学習:講義内容に関する感想・質問をWebClassのアンケートから回答する。
講義で配付されキーワードを補完したオリジナル・プリントの知識を基に、ノートを自作するなど自分の得意な方法で、講義で得られた科学的知識などを再確認・整理する(60分)
15回 定期試験 レポート形式:講義で取り上げた内容から、学生自身が興味を持った項目について、論理的な自由論述を行う
16回 総括講義
  定期試験の解説・提出課題・議論の総評
  授業評価の実施
定期試験として提出されたレポートの解説を行う
総括としての授業評価を、WebClassのテスト・アンケート機能で行う

成績評価の方法・基準 定期試験80%、提出課題10%、取組姿勢10%で総合的に評価する。
教科書・参考書 講義は、主に配付資料を基に行う。
事前学習のために、配布資料はWebClass上で先行公開する。 
「食と健康」に関する最新知見や実際の科学論文データを講義の配布資料として使用する。
事後学習のために、参考図書を講義ごとに紹介。
履修条件 なし
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