人間生物学特論  

 小林祐一

2単位

 専攻科保育専攻


履修系統図番号 6A-2035
科目区分 専門教育科目
必修、選択の別 選択
授業形態 講義

到達目標 1.生命科学に関わる最新の知識を理解する。
2.遺伝子や脳と心の観点から,ホモ・サピエンスとしての人間を理解する。
3.生命に関わる話題に対して,現代を生きる人間としての生命観・倫理観を考える。
授業概要   本講義においては,遺伝学や脳科学等を中心とした生命科学についての近年の話題について学ぶ。研究の最前線の様子を動的・具体的なイメージと共に理解するために,CGを含む映像資料,ニュース映像,近未来を想定した映画等を組み合わせて使用する。なお,状況によってオンライン教材等を用いた遠隔授業を行う場合がある。

学習内容
回数 内容 学習のポイント(事前事後の学習を含む)
1回 ガイダンス
細胞①
学習のポイント:本講義の全体像の理解/生命の基本単位としての細胞(構造と働き)

事前学習:本シラバスを通読する。また「生物科学」「生命科学」をキーワードとして最近のニュースをweb検索し,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,動物細胞の基本的な構造と働きを整理する。(90分)
2回 細胞② 学習のポイント:細胞の多様性の理解(グループワーク)/研究の進展

事前学習:受精卵の分裂から分化に至る過程を文献やwebで調べ,図を用いて要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,細胞の多様性(大きさ・形・役割)を整理する。(90分)
3回 iPS細胞・ES細胞と再生医療 学習のポイント:幹細胞と細胞の分化/iPS細胞とES細胞の特徴(グループワーク)/再生医療の動向

事前学習:「幹細胞」について文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行うと共に,近年の再生医療の進展をwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
4回 ウイルス① 学習のポイント:インフルエンザウイルスの型と感染対策

事前学習:インフルエンザウイルスについて型の違いや感染対策を文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行うと共に,ヒト以外の動物のウイルスについてさらに調べ,資料に加筆する。(90分)
5回 ウイルス② 学習のポイント:ウイルスの増殖とヒトの免疫/パンデミックの歴史と教訓(討議)

事前学習:「ウイルスの増殖」と「ヒトの免疫システム」について文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行うと共に,保育者としての感染予防の心構えや具体的な方策について考えをまとめる。(90分)
6回 DNAとタンパク質の合成 学習のポイント:DNAと遺伝子/タンパク質合成の仕組み

事前学習:「DNA」「ゲノム」「遺伝子」をキーワードに文献やwebで調べ,各用語の定義を明らかにして表にまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に塩基の組み合わせとアミノ酸,タンパク質の関係を整理する。(90分)
7回 細胞の老化 学習のポイント:細胞の老化の仕組み/長寿への願望と老化研究(討議)

事前学習:老化の原因にはどのようなものがあるか,文献やwebで調べ,要点をまとめる(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に細胞分裂とテロメアの関係を整理する。(90分)
8回 DNAの損傷と修復 学習のポイント:遺伝子の突然変異/がんの発生

事前学習:DNAの複製の仕組みを文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に遺伝子の修復ミスとがんの関係を整理する。(90分)
9回 遺伝子の操作 学習のポイント:クローン/ゲノム編集/遺伝子組み換え

事前学習:「クローン」「ゲノム編集」「遺伝子組み換え」について文献やwebで調べ,要点や疑問点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に遺伝子操作を用いる際の規制や配慮事項について考えをまとめる。(90分)
10回 科学・技術の進展と倫理・道徳的な判断 学習のポイント:近未来の社会における生命科学(討議)

事前学習:近年の遺伝子研究の到達点と今後の方向性について,文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特にリスクの想定や多様な価値判断について考えをまとめる。(90分)
11回 脳と記憶のメカニズム 学習のポイント:記憶の仕組みとシナプス/海馬の果たす役割

事前学習:「長期記憶・短期記憶」「陳述記憶・非陳述記憶」について文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に記憶に果たす海馬の役割を整理する。(90分)
12回 脳と感情のメカニズム 学習のポイント:男女,親子・家族の愛情/脳におけるA10神経とドーパミン

事前学習:ヒトの脳の全体像と大脳の働きを,文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に前頭葉の働きについてさらに調べてまとめる。(90分)
13回 脳と知覚のメカニズム 学習のポイント:脳における情報の処理/視覚の果たす役割

事前学習:眼の構造や働きと刺激の受容について文献やwebで調べ,要点をまとめる。(90分)
事後学習:講義内容の復習(60分)
14回 脳に秘められた復元力 学習のポイント:「脳の発達と再生」をテーマに,脳細胞の再生の研究について学ぶ。

事前学習:脳を中心としたヒトの中枢神経系について調べる。(30分)
事後学習:講義内容の復習を行い,特に脳に損傷を受けた際の影響について講義資料中に加筆する。(90分)
15回 体内における臓器同士のネットワーク
総括講義
学習のポイント:情報伝達物質としてのホルモン/授業評価の実施

事前学習:主なホルモンの分泌部位と作用について文献やwebで調べ,表にまとめる。(90分)
事後学習:これまでの講義内容全体の復習(120分)

成績評価の方法・基準 毎時間の提出物(レポート等)70%・学習への取り組み30%
教科書・参考書 参考文献(高校の生物資料集。他社のものでも可。)
「ニューステージ生物図表」浜島書店(\937)
参考文献(映像資料)
「NHKスペシャル・驚異の小宇宙人体Ⅲ  遺伝子」
「NHKスペシャル・驚異の小宇宙人体Ⅱ  脳と心」
「NHKスペシャル・人体  神秘の巨大ネットワーク」
履修条件 なし
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