中川裕子
1単位
食物栄養科栄養士コース
履修系統図番号 | 7N-1020 |
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科目区分 | 専門教育科目 |
必修、選択の別 | 選択 栄養士必修 |
授業形態 | 実験 |
到達目標 | 1.実験に必要な基礎知識を習得し、実験器具の基本操作ができる。
2.食品の化学的性質や成分変化について学習し、定性、定量分析ができる。 3.食品の品質評価、物性の知識を習得し、鮮度判別や物性変化を説明できる。 |
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授業概要 | 本実験は、食品の品質解析や成分分析などの急速な進歩に伴い、食品学の現場に即した基礎的実験法を習得する。食品を取り扱う食の専門家の基礎として不可欠な、食品成分の性質と変化、品質検査、日本食品標準成分表分析法、官能検査、食品の物性について理解を深めることを目的とする。
本授業は、状況によって、オンラインを用いた遠隔実験を行う。 |
学習内容 | ||
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回数 | 内容 | 学習のポイント(事前事後の学習を含む) |
1回 | 実験の基礎1 ガイダンス | 学習のポイント
食品学実験の基礎 実験室使用法 実験器具の名称と取扱い 学習:実験に取り組む心構え :実験室取り扱い、器具等の理解 :ミニレポート作成 |
2回 | 実験の基礎2 食品の重量測定 | 学習のポイント
化学天秤の使用法 食品重量の実際 実験の数値処理 学習:実験室で秤る意味と留意点 :各種の食品重量を日常的な感覚として 定着させる :ミニレポート作成 |
3回 | 実験の基礎3
溶液の濃度 試薬調製法 |
学習のポイント
溶液の濃度の表し方 試薬調製(%濃度、モル濃度、規定濃度) 学習:濃度計算、化学反応 :試薬調製法の理解と実践 :ミニレポート作成 |
4回 | 実験の基礎4
食品成分表分析法 試料調製法 |
学習のポイント
日本食品標準成分表分析法概要について 試料調製 食品の水分とpH測定 学習:成分分析試料の選択と調製法 :食品中の水分分布と水素イオン濃度 :試料調整時の留意点 :水分測定とpH測定データーまとめ :ミニレポート作成 |
5回 | 食品食品の官能検査
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学習のポイント
食品官能検査の手法 食品の官能評価 (お茶の嗜好試験) 学習:嗜好性、アンケート形式、統計学 :お茶の嗜好性を探る官能検査データまとめ :ミニレポート作成 実験1~5ミニレポートまとめ |
6回 | 食品成分の性質 定性分析1
★ミニレポート提出(第1~5回) |
学習のポイント
炭水化物(糖類)の定性反応 学習:炭水化物の種類と性質 :炭水化物定性反応のデーターまとめ :ミニレポート作成 |
7回 | 食品成分の性質 定性分析2 | 学習のポイント
たんぱく質の定性反応 ビューレット反応 学習:たんぱく質の種類と性質 :たんぱく質定性反応のデーターまとめ :ミニレポート作成 |
8回 | 食品成分の性質 定性分析3 | 学習のポイント
小麦粉からのグルテンの分離 学習:グルテンの違いによる小麦粉の用途 :グルテン採取量の比較と計算法 :ミニレポート作成 |
9回 | 食品成分の性質 定性分析4 | 学習のポイント
脂質の定性反応 乳化型の識別反応 学習:脂質の種類と性質 :脂質の定性反応のデーターまとめ :食品成分の性質-定性分析1~4の ミニレポートまとめ |
10回 | 食品の簡易品質検査
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学習のポイント
卵の鮮度 比重法 割卵検査 牛乳の品質判定 アルコール試験 学習:食品の品質評価の意味、卵、牛乳成分特性 :卵、牛乳の品質評価データーまとめ :ミニレポート作成 :実験6~10ミニレポートまとめ |
11回 | ポリフェノール成分について
食品の色素と変 ★ミニレポート提出(第6~11回) |
学習のポイント
ポリフェノール色素の分離と色調変化 レモンからのフラボノイド色素の抽出 pHによる色調の変化 学習:食品中のポリフェノール成分 :フラボノイド色素定性反応データーまとめ :ミニレポート作成 |
12回 | 食品成分の容量分析1
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学習のポイント
標準溶液の調製 指示薬 力価の求め方(水酸化ナトリウム力価測定) 中和滴定法 学習:酸と塩基の化学反応 :中和法滴定の理解とデーターまとめ |
13回 | 食品成分の容量分析2
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学習のポイント
有機酸の定量 食酢・レモン汁中の有機酸量測定 学習:有機酸の体内での働き :食品中有機酸の種類とデーターまとめ :食品成分の容量分析1~2の提出レポート まとめ |
14回 | ★レポート提出(定期試験に該当)提出(第12~13回)
食品の物性試験 ★ミニレポート提出(第14回) |
学習のポイント
食品の比重・粘度・テクスチャー 比重計、オストワルド粘度計、カードメーター 学習:食品の物理的性質について :液状食品の比重、粘度、テクスチャー のデーターまとめ :ミニレポート作成 |
15回 | 総括講義
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学習のポイント
定期試験レポート返却と解説、実験の総評 食品学実験まとめ指導 学習:レポートの記述方法の確認 :レポート評価と解説 |
成績評価の方法・基準 | ミニレポート提出(40%) 有機酸定量実験レポート提出(60%)にて評価する。
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教科書・参考書 | 教科書 谷口亜樹子、古庄律、松本憲一 編著「基礎から学ぶ 食品化学実験テキスト」建帛社 2025年 (¥ 2,500)
参考書 新ビジュアル食品成分表 大修館書店 2025版( ¥1,600) |
履修条件 | 食品学総論を履修済みであること。 |